15歳以下の「ゾーンディフェンスの禁止」は本当に日本バスケ強化に繋がるのか?
日本のバスケットリーグが2リーグ存在することなどが原因で、国際バスケットボール連盟から無期限の国際試合禁止処分を受けている問題の日本バスケットボール協会だが、日本のバスケットボール選手の底上げを目的で新たなルールを作ろうとしている。
そのルールとは、中学校やミニバスケットなど15歳以下のゾーンディフェンスの禁止が提案されているのです。
なんでも、現在では12歳以下のチームの90%以上がゾーンディフェンスのみでプレーしており、中学校に関しても約70%がゾーンディフェンスをしているのだとか。
その結果、マンツーマンの技術レベルが低下したり、戦術が限られていろんな攻め方や守り方が創造できなくなってしまっているようなのです。
確かに、本当なら今の中学生は楽してるなぁと思ってしまう。
ちなみにゾーンディフェンスとマンツーマンディフェンスの違いは・・・
ゾーンディフェンス
ゾーンはその名の通り、ゴール前にゾーンを作るようにディフェンダーをポジションごとに配置し、ゴール下に入ってこようとするオフェンスに対してプレスをかけて入れないようにする手法。ゴール付近のシュートは防げる反面。3ポイントシュートなどは打たれやすくなってしまったり、流動性の高い相手だとディフェンスの切り替えが難しい。
マンツーマンディフェンス
それに対して、マンツーマンディフェンスは、1人のオフェンスに対して1人のオフェンスがつくため、3ポイントシュートなどは打たれにくく、ボールを素早く奪って速攻に持っていきやすい反面、オフェンスとディフェンスの技術力の差がもろに出てしまうので、1人が抜かれてしまうと点が取られやすい。
このように、それぞれ一長一短がある。また、ゾーンとマンツーマンを組み合わせた、「マッチアップゾーン」などもあることから、ゾーンが全て禁止というのはどうだろうか。
そもそも、ゾーンもマンツーマンも戦術の中の手段であり、それを試合によって使い分けを行い、指示するのが監督や先生なのだから、指導者の教育を先に行うべきなのではないかと思うのは私だけだろうか?
ゾーンばかりやってるから、マンツーマンの力がつかないのはその通りだが、そのことでゾーンを禁止してマンツーマンばかりしているのもゾーンの技術が身につかず、実際の選手強化にはつながらないではないかと。
試合の状況や、相手のメンバーなどを見極めてディフェンスは選択するものだ。
他にそんな規制をしたスポーツなんてあるだろうか?