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「AIIB」は日本にとって本当に必要なのか?中国の本当の狙いとは?

最近、何かと目にするAIIBという文字ですが、日本にとっては非常に意味のある文字なんです。

 

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国際情勢が大きく変わる可能性があるAIIBは、日本にとってどんな影響があるのか?何故参加しないのか?などを簡単にまとめてみた。

 

AIIBとは?

アジアインフラ投資銀行(Asian Infrastructure Investment Bank)の略で、アジア地域の発展途上国に対して、インフラを整備支援する機関で、中国主導で2015年の設立を目指している国際金融機関のこと。

 

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AIIB設立前に参加表明することで、AIIBの枠組み作りの交渉に参加できるため、現在、日本とアメリカを除く50カ国以上が参加表明をしている。

 

何故、日米は参加を見送っているのか?

まず第一に、アジア地域のインフラ整備を支援する国際機関は、すでに1966年設立した、日米が最大の出資国として主導権を握っているアジア開発銀行(ADB)が存在していることがある。

 

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すでに組織が存在するのに、わざわざ同じような組織を作る必要があるのか?ということ。

 

第二に、AIIBは中国が資本比率の半分を占める出資を行い、本部も香港に置かれ、総裁も中国人になるとみられ、ガバナンスの問題がある。

 

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これにより、政治的な要因で融資判断が下げられ、採算性に問題がある融資をする可能性が高い。

 

ちなみに、日米主導の(ADB)は、出資比率が10%程度であり、総裁は日本人であるものの、本部はフィリピンに置かれている。そして、何より採算性や環境による途上国の悪影響を重視した、ガイドラインがしっかりしている。

 

これにより、発展途上国からは審査が厳しすぎて、先進国主導だと批判を受けていた。そこの隙間に中国主導のAIIBが入ろうとしているのだ。

 

だから、判断基準が下げられ、融資を緩和した場合には回収ができない状態や環境汚染などの問題が後々出てくると考えられてる。

 

何よりも現段階で、ガイドラインが不透明であることが、参加できない理由でもある。

 

これらのことから、米国は各国に参加を見送るよう働きかけてきた。しかし、結果は欧州や東南アジアを中心に50か国以上が参加している。

 

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特に米国と親密な英国などの欧州諸国も、経済が悪化している状況から、経済大国の中国と連携することで、経済を活性化させたいと目論んでいるようだ。

遠方の国だから、政治的軍事的影響もないこともあるだろう。

 

中国の真の狙いは?

まず第一に、日米主導のADBやIMF、世界銀行などに対抗して、中国主導のAIIBを作ることで、アジア地域での影響力を強めたい狙いがある。

 

第二に、AIIBで影響力をつけた上で、新シルクロード経済圏構想に繋げたい狙いがあるという。

 

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それは、中国から欧州までをインフラ整備し、ネットワークで結ぶことで、人民元を世界的な通貨にするという壮大な構想なのだ。

 

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日本のスタンス

AIIB参加には賛否両論あるが、今なら枠組みを作れるとしているが、主導権は中国が持っている状況は変わらないし、不透明感が多いこと、中国の経済状況などをみると、現段階ではリスクが多く、日本にとってメリットはあまりないように思う。

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それよりも、ADBとの連携によってうまく付き合っていく方が良いように思う。