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ノーベル医学生理学賞に大村智氏ら3人が受賞!寄生虫特効薬「イベルメクチン」の発見に貢献!

5日、ノーベル医学生理学賞が発表され、現北里大学名誉教授の大村智氏ら3人が選ばた。

 

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大村氏らが研究していたのは、微生物から生まれる物質に着目し、そこから寄生虫に効果を発揮する特効薬「イベルメクチン」を開発したのだった。

 

当初は、動物の寄生虫対策として利用されていたが、人間にも効果があることが発見されてからは、アフリカや南米の熱帯地方で発生していた寄生虫病の一種「オンコセルカ症」という失明に至る病気の治療薬として劇的な効果を発揮したのでした。

 

現在では、オンコセルカ症以外に、身体の末梢部の皮膚や皮下組織の結合組織が著しく増殖して硬化し、ゾウの皮膚のようになる病気「リンパ系フィラリア症(象皮病)」や腹痛や便秘を引き起こす糞線虫症(ふんせんちゅう)、ヒゼンダニによる皮膚への寄生で強いかゆみを引き起こす「疥癬(かいせん)」などの治療薬としても利用されている。

 

ただ、副作用もあるようで、吐き気、カユミ、めまいなどがある。疥癬においては、ヒゼンダニの死滅後に、一時的にカユミがひどくなることもあるそうだが、それでも失明などのリスクをなくせることは素晴らしいことです。

 

大村氏曰く、たまたま見つけたというその「奇跡の薬」は静岡の伊豆半島のゴルフ場近辺から採取した土から発見されたのでした。

しかし、その道のりは険しく、全国各地で1年間に2500株の採取し、菌を培養しては評価していたそうだが、たいていは活用できない菌ばかりだったという。

 

この素晴らしい発見により、イベルメクチンの服用で感染の危機から救われた人は全世界で約3億人にも上るそうです。

 

そんな大村氏の努力と功績により、ノーベル賞までにも多くの受賞歴がある!

  • 1985年 -・・・ヘキストルセル賞(米国微生物学会)
  • 1986年 -・・・日本薬学会賞
  • 1988年 -・・・上原賞(上原記念生命科学財団)
  • 1990年 -・・・日本学士院賞
  • 1991年 -・・・チャールズ・トム賞(米国工業微生物学会)
  • 1995年 ・・・ 藤原賞
  • 1995年・・・米国工業微生物学会功績賞
  • 1995年 ・・・日本放線菌学会特別功績功労賞
  • 1997年 ・・・コッホ・ゴールドメダル(ドイツ)
  • 1998年 ・・・プリンス・マヒドン賞(タイ)
  • 2000年 ・・・ナカニシ・プライズ (Nakanishi Prize)(米国化学会—日本化学会合同)
  • 2000年・・・ 野口賞(山梨日日新聞、山梨放送、山梨文化会館)
  • 2002年 ・・・ 坊ちゃん賞(東京理科大学理窓会)
  • 2005年 ・・・アーネスト・ガンサー賞 (Ernest Guenther Award in the Chemistry of Natural Products)(米国化学会)
  • 2007年 ・・・ハマオ・ウメザワ記念賞 (Hamao Umezawa Memorial Award)(国際化学療法学会)
  • 2010年 ・・・テトラヘドロン賞
  • 2011年・・・アリマ賞(国際微生物連合)
  • 2014年 ・・・ガードナー国際保健賞
  • 2015年 ・・・朝日賞
  • 2015年 ・・・ノーベル生理学・医学賞

 

また、大村氏はこの特効薬をいち早く多くの人に広めるため、250億円もの特許料を放棄していたのです!

 

こんな素晴らしい日本人がノーベル賞を受賞できたことに同じ日本人として誇らしく、敬意を表したい。

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